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2024/10/09 HP仮公開中

五感を研ぎ澄まし、
できる限りのこだわりで。

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  • 日常において五感を“意識”するという事はあまり無いのかもしれなません。
     私は国家資格取得後、脳のリハビリの仕事に就き、そこでは五感というものを意識せずにはいられない職場でした。様々な感覚に対しのリハビリを行いながらも頭を悩ませていたのを思い出します。
     また幼少から音楽を嗜み、良い巡り合わせもあり、プロミュージシャンというかけ離れた道を10年程歩んでいました。今思うと感覚を紐解いて行く作業が好きなのかもしれません。
     バニラビーンズの栽培、特に加工分野では五感を研ぎ澄ませて行っていきます。栽培過程での実の硬さを感じたり、それによって加工段階での処理の温度を変えたり、徐々に変わりゆく感触や香りを感じて臨機応変に対応しなければなりません。とても根気の要る作業ばかりですがそれが楽しくて仕方ないのです。
     代々農家を営んできた家系に生まれました。色々な作物を代々栽培してきましたが、昨今ではぶどうと胡蝶蘭をメイン作物としておりました。バニラビーンズはラン科の作物であり、ランの栽培知識を用いつつ、実物であるぶどうの栽培方法も取り入れる事ができる中間の作物として興味を持って栽培を開始しました。

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Process

(バニラビーンズができるまで)

  • 株づくりと芽出し。

     しっかりとした太さの蔓を支柱に沿って仕立てていきます。適切な温度と湿度、光の管理を行えば、バニラは1年間で相当な長さで蔓が伸張していきます。適切に整理をして実をつけやすい位置に誘引してあげる事がとても重要です。
     肥料や水の量、温度をコントロールして芽が出やすい環境づくりを行っていきます。主要産地ではジャングルの様な木陰の中で栽培を行っている事が多いですが、日本においては施設栽培にて管理をしやすく、また品質の良いバニラを作って行く事が可能です。

  • 開花、
    そして人工交配。

     冬を越した芽たちは3月頃に、綺麗なランの花を見せてくれます。黄色く上品な花がハウス一杯に咲いて華やかなで生命力溢れる姿には感動させられます。その花たちはとても儚く、午前のうちに咲き、午後になるとすぐに閉じてしまい、一年の役目を終えてしまいます。
     バニラは人工受粉しなければ実になりません。綺麗に開いた花達をじっくりと見る時もなく、閉じてしまう前に受粉して上げる必要があります。その作業は3月から6月中旬まで毎日行われます。多い時で1日4桁の花が咲き、午前のうちに受粉を完了させます。

  • 9ヶ月後に収穫。

     人工交配を終えた花達は、その“茎”にあたる場所が膨らみ、そして伸びていき、緑色の立派なバニラ鞘(さや)になります。その後、約9ヶ月という時間をかけて熟していきます。近年では各地で果実の盗難などを理由に早期収穫してしまう事が問題となっています。適切なタイミングで収穫されなかったビーンズは、その後の品質に大きく影響してくるので、しっかりとした基準を持って収穫する事が極めて大事になってきます。

  • 加工開始
    (キュアリング)。

     栽培中や収穫された時点では、バニラの香りは全くしないビーンズ達は、いざ香りを求めて長い加工期間(キュアリング)に入ります。
     まず当園では熟したビーンズ達を一本一本丁寧に予洗していきます。予洗されて綺麗になったビーンズ達は様々な処理工程を経て、色を黒く変え、徐々に香りを出してきます。緑の鞘が黒くなりフワッと香るこの瞬間はとても感慨深いものがあります。
     当園では毎年、更なる香りの品質向上を目標に、様々なパターンでのキュアリング作業を行います。これまで100パターン以上の方法を試しより良いバニラビーンズになる様に全力を尽くします。一つの工程を少しだけ変えても最終的な出来に大きく影響してしまいます。丁寧に五感を研ぎ澄ませて作業にのぞみます。

    加工開始から平均して半年以上という時間をかけてゆっくりと加工を進めていきます。焦らずにじっくり、ゆっくりと。
    キュアリングはバニラビーンズにおいて「最も重要」作業なのです。

  • コンディショニング。

     キュアリングが進んだビーンズ達は、特別な木箱の中で一休みさせていきます。いわゆるエイジングに似た作業で雑味を消し、香りを落ち着かせながら、品質を均一にして行く作業です。ここでも驚くほどビーンズ達の香りは更に変化していきます。
     専用の機械を用いて、ビーンズの水分量と香りをチェックしながら作業期間を決めていきます。

  • ついに完成する、
    yamato vanilla beans。

     花が咲き、人工交配をしてから約1年半以上の時間をかけ、遂に完成するバニラビーンズ。自分の子供の様に大事な大事なバニラです。海外産と比較するのではなく、自分自身が納得する香りに辿り着くということを目標にしています。ここにしかないバニラを目指して。

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当園のバニラについて

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